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ご飯を食べることすら嫌になり、お風呂も入らなくなった。かろうじて由良が自ら進んでやったのは、ペットの餌やりだけ。一度放置したときに、物凄くニャーニャーワンワン鳴かれてしまったため、仕方なしに、だ。


そして春休みが明ける。しかし由良は、学校へはいかなかった。いく意味がもう分からなくなってしまった。いく気力も起きないし、誰もそれを咎めない。完全なる、引きこもり。

何度か先生から連絡があり家にもきたが、あいにく由良しかいないためシカト。というか出る気にならなくて。だから、父親はその事実に、気づいてなかった。



『ただいまー…』



不登校になって、早1年と半年。由良は3年生になっていた。外の葉も赤く色づくこの季節、今日も遅くに帰ってきた父親は、リビングに入り、目を丸くした。由良がソファーで寝ていたのだ。なんだか久しぶりに見た気がする。



『由良…?こんなとこで寝たら風邪引くぞ。由良、…由良?』

『ひゅ、…は、ぅ゙…』

『ゆ、由良!なん、え、由良、由良っ?』



呼吸がか細く、よく見ると顔色も悪い。サーッと顔を青ざめさせた父親は、慌てて病院へ連れて行った。そのとき、抱き上げた由良が小学校のころと変わりないくらい軽いことに、心底驚いた。


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あきゅろす。
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