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いや、本気で無気力になってしまえば、この部屋から出ることすらないのだろうが。



「由良、おっさん…弱い」

「…不登校、前にしてる、から」

「…?」

「もーいくのもいかないのもどうでもいいっていうか」



いったっていかなくたって、してることは恐らくほぼ同じだ。それにいかないと、また、パパを困らせることになる。それはそれでめんどくさいし、なら始めからいけばそれを回避出来るし。

特に聞きたそうにしているわけでもない銀に由良は救われつつ、またのろのろと準備の続きをしていくのであった。



(大きな犬は、銀というそうです。真っ赤な髪で、背も高くて聞き分けのいい犬です。とっても懐いてきたし、なんだかとっても可愛くて安心します。

君と一緒に、おれも変われるのかな?)



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