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やはり由良のいうことはよく聞く銀に、下から手を伸ばしてわしゃわしゃと頭を撫でてあげる。銀のためなら由良の無気力も少しはよくなる様子に、パパは感慨深そうに見つめた。
そして詳しく話を聞くと、どうやら銀も明日から学校らしい。荷物は明日家にとりにいく…と完全に遅刻する気満々な銀だったが、学校へいく気にさせただけでも十分だ。由良パパはそこは何も突っ込まず、2人の好きにさせることにした。
「さっ、ほら銀くんもいくっていってるんだから、由良くんもちゃんといくよね?明日の準備しておいで」
「…はめられた…」
「由良、…上、いくか?」
「ん。銀連れてってー」
「……ん」
最近の由良の移動手段、銀のお姫様抱っこ。無気力な由良にぴったりの移動手段であり、銀も喜んでしている。どこまで無気力でめんどくさがりなんだと思うも、どこか甘えるような雰囲気も出している由良に、パパは少しだけ安心するのであった。
そして、部屋について。
「うぁーいきたくないー」
「…休む?」
「んん…休みたい、けど…いかないとなぁ」
ベッドにおろされた由良はのろのろと立ち上がり、カバンを取り出して中に必要なものを詰め込み始めた。あれだけやる気ゼロの由良が、仕方なしに用意している様が銀には少し不思議なものに見える。
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