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28
――ちゅく、

「ふ、…んっ、ンん」



舌があたり、その熱さに驚いた由良は奥へ舌を引っ込める。
銀は追うことはせず、そのまま上顎を舐め、由良の口の中を犯し続けた。

漏れる吐息、蒸気していく頬、うるり、と濡れる瞳。ああ、



(…エロ…)

「は、由良…ン、」

「はっ、んん、…んゃ、ふ、っ」

――くちゅっ

「んんっ!」



ついに、奥へ逃げ込んでいた舌にもソレを絡めてきた銀。器用に表へ導き、くちゅ、ちゅくりと音をたて絡めてくる。恥ずかしい音。時折ぢゅ、と吸われると体がビックリするぐらい跳ね上がってしまう。

口の中に溜まる唾液に、息継ぎもさせてくれない貪るようなキス。由良は、このまま死ぬのだろうかと静かに溢れた涙を流した。



「…っ、…ゆ、ら?」

「っは!…はっ、はぁ、ゲホッ!けほっ、っぁ…」

「あ…お、れ…」

「ふは、ぁ…死ぬかと思った…」



零れ落ちた涙に気づいた銀が口を離すと、由良は大きく息を吸い込み、咳き込んだ。苦しかったのか、ポロポロと涙が零れ、銀は酷く動揺して上から退く。

由良はゆったりと体を起こし、銀を見つめた。



「っ…ご、め、なさい。ごめんなさい由良、俺、捨てないでくれっ」

「キス、なんで?」


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あきゅろす。
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