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怪我も完治して3日経ったころのことだ。突然銀が帰ると言い出した。



「止め、たら…残る」

「ふーん…どっちでもいいけど」

「…帰る。じゃま、したな」



むす、と不機嫌そうな顔を浮かべ、玄関へ向かう銀。止めてほしかったのだろう。けれどどうでもいいといった態度の由良に怒りと悲しさを覚え、ならば出て行ってやろう、と帰ることにした。

そのあとを由良パパが、気だるそうな由良を連れてやってくる。ふぁ、と欠伸までされ、拾った犬が出て行こうとするのに無関心だ。



「お家の人によろしくね。いつでも遊びにきていいから」

「あ゙?もう、こね「遊びくるの?帰ってくるんじゃなくて…?」…あ?」

「え、由良くん?」

「銀、おれの犬なのに」



帰ってくるつもり、ないわけ?
その言葉に、銀は僅かに目を見開き少しだけ固まってしまった。どうでもいいわけじゃなかった。帰ってくる前提での、いってらっしゃいだったのだ。

途端に、胸が熱くなる。
そして同時に、イライラが吹き飛んでいった。



「俺、由良、犬」

「……ん」

「で、…出かけて、くる」

「いってらっしゃい」

「全く…待って銀くん、これ持ってって」


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あきゅろす。
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