[携帯モード] [URL送信]

常にやる気のなさそうな様子を醸し出し、いつでもどこでもダラダラとしている。若干ただのめんどくさがりなところもあるが、由良が今のところ唯一気力を見せるのは、動物を拾ってくるときだけだ。



「っ…おい!」

――ガシィッ

「ちょ、由良になにすん、」

「な、んで…何で、助けた!俺のこと、ほっとけ…っ」

「えぇー…?」



突如怒り出した青年は大股で由良まで近寄り、胸ぐらを掴んで凄みだした。由良の周りにいた猫や犬が逃げていき、パパが慌てて止めに入ろうとする。しかし、由良は心底分からない、といった顔で首を傾げた。



「助けたって…何?」

「あ゙?だ、から、俺を…」

「おれ、犬拾っただけだし…」

「い、犬、だと…?」

「うぁー…凶暴な犬拾っちゃったよこれ」



少し揺さぶられてもされるがままな由良に "犬" を拾ったといわれ、青年は眉間にシワを寄せてジッと見つめだした。その様子をハラハラと見守るパパ。

と、そんなとき。
1匹の犬が由良を心配してか、2人の足元まで近寄ってきて間に入り込もうとしてきた。足に触れる犬に由良は視線を移し、ちょいちょいと撫で、笑顔を見せる。



[*前へ][次へ#]

11/168ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!