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真っ直ぐ見つめてくる、曇りのない強かな瞳に流は視線をそらし、ガシガシと頭を掻き乱した。



「…バカだろ、俺なんて…」

「流、先輩…っ」

――グイッ

「え、…ん、んん!!」



胸ぐらを掴まれて、何事かと思ったら。そのまま噛みつくように、強引にキスをされた。優人は驚きに目を見開くも、何をされているのかすぐに気づき、目を閉じる。ダイレクトに感じる舌の熱さや感触、音、そして…流の吐息。



「…ふ、は…っんぅ、せんぱ、んっ!」

「は…っ、こういうこともするって、分かっていってんのかテメェ」

「っは、は…っ、わか、てます。…ん…流先輩、好き、です」

「チッ、…逃げるチャンスは十分にくれてやったんだ。…もう、今更逃げようなんざおせぇからな、優人」

「っ…!」



この先、何があろうとも、もう手放すことはないだろう。たとえ優人が逃げ出そうとしても、縛り続けてでもそばに置いておくぐらいはして。…それほど、知らない間に流も優人にハマっていたのだ。

でも、自分といて何をするのか、何があるか分からないからこそ何度か逃げるチャンスを与えていた…というのに。優人は、流のそばにいることを選んだ。もう、逃がすことは出来ない。


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