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「…っ、僕の、バカ…」

(せせ、せっかく食べてくれそ、だった、のに…)



流の態度や言葉に一喜一憂する自分がいることにはまだ気づかず、優人は怯えるのではなく落ち込んだ。ああ、落ち込むという感情も、もしかしたら初めてに近いかもしれない。

…翌日、朝起きたら約束通りご飯が完食されていて、優人は内から湧き上がる歓喜に笑顔のまま学校へいって賢に指摘されることになる。その日の夜の魚は残されていたが、それから何度かお肉料理の日だけ、完食されていたり摘み食いされていたりするようになるのだ。







週に3日は、放課後図書室で本を読んでいる優人。今や図書委員長である明人の次ぐらいに通いつめているだろう。司書室で読むことは優人が遠慮したためあれっきりとなっているが、座る席はカウンターの近く。

明人が近くにいてといったのもあるし、優人自身、無意識のうちに助けてくれそうな人のそばにいようとしてるのかもしれない。そんな、ある日の放課後。


――パラ、…パラ


いつものように静かに本を読み進めていく優人。カウンターにはいつものように明人がいて、作業をしつつ本を読む優人の姿をたまに見つめていた。"いつもの" 光景。優人が気づいていないだけで、明人はいつも優人を見つめているのだ。…が。


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あきゅろす。
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