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捕まらない代わりに、男を殺し身代わりをたてた代わりに、一生この子に償えというのか。省吾はもう、そう思うことしか出来なかった。



「あ、あの、松永様…い、一回でいいので抱いて下さいっ」

「…分か、った」

「きゃあっ!嬉しいですっ、大好きです松永様っ」

「名前、は」

「て、照です!」



その日から、2人はセフレという関係になった。これは罪滅ぼし。省吾が今も照に強く出れない、他の人は全く知らない理由。彼の好きにさせることしか出来ない、そばにいたいというならいることが自分の責任。

そうして、省吾は自分の中に闇を潜め、ここまできたのだ。







「…そ、うだ、照の父親の犯人は、俺だ。なのになんで秋山に…」



考えられるのは、あのときの少年が優人だった、ということしかない。どこでそれを知ったのかは知らないが、犯人と勘違いするとなると、それしか。

…省吾は、頭を抱えた。
もしそうだとしたら、彼には二度も酷いことをしたことになる。罪を擦り付け身代わりにし、そして今、してもない犯罪のせいで人殺し呼ばわりされ、罵られ。

照にも悪いことをしたが、優人にも大変悪いことをしたことになる。いくらあのとき優人から持ちかけてきていたとしても、だ。


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あきゅろす。
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