23 「っ…な、なにすんだ変態やろぉー!!」 ――ドゴォッ! 「ぐ…っ、カハッ!」 「おおお、男とチューなんてありえねぇ!うぁーおれのファーストキスがー!!死ね!せっかくダチになってやろうと思ったのに…!」 「っ…な、かなかいい拳持ってんじゃ、ねぇか…っ」 「変態エッチスケベ最低だ!!いくぞ奏っ!!」 「…えっ!?…あ…っ」 な、なんでここで僕のこと思い出すのぉ…! 会長様を思いっきり殴っためぐるくんは、僕の腕を掴んでその場から逃げ去るように外へ出た。 うまい具合に騒ぎの中に身を潜めてたのに、今ので全部台無しだよ…。 敵意を向けてた生徒にも、生徒会の3人にも、多分目をつけられた…。 もう、いや…っ! 「ああ゙ああ゙あ!ヤローとキスなんて最悪だ!」 「だ、大丈夫?めぐるくん…」 「大丈夫じゃねぇ!なんで奏も助けてくれなかったんだ!友達だろ!!」 「ええっ、そ、そんなこといわれても…」 「ゔー天馬のやろー…っ」 食堂を飛び出しためぐるくんは、教室に戻ったあと僕と自分のカバンを持って校舎から出た。 え、と思ってたら寮の自室に戻ってきて、スッゴい文句をいってる。 もしかして、え、サボるの…? 僕も一緒に…? [*前へ][次へ#] [戻る] |