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び…っくりしたぁ…。
あの、生徒のこと実は結構大切にしてたと思う先生が、黒板を殴ったの。
あんなに怒鳴ったの、初めて見た…この前会ったときと別人のよう。
よく見てみると、副会長様と同じ目でめぐるくんのこと見てるし…一体、職員室で何があったの?
「や、やめろよ!おれのことで争わないでくれ!おれはこんなの平気だからさっ!!」
『めぐる…』
「なぁっ!それよりおれの席はどこだっ?!」
『ああ、そこの空いてるとこだ。鈴代の後ろな』
「鈴代?誰だそれ…あっ!奏じゃねーか!!なんだ一緒のクラスだったのかよ!声かけろよなーっ」
「え、あ、の…っ」
先生がこっちを指差して、めぐるくんがやっと僕に気づいた。
そしたら、走って近寄ってきたんだ。
うう、僕まで目立ってるよ…。
後ろに席が増えてたからもしかしたらとは思ったんだけど…嫌だな、って思う僕は、嫌なやつなのかな…。
…でも、次の瞬間、クラスの空気はさらに険悪なものへと変わった。
――グイッ
「うぎゃっ!?な、なんだ!?」
「うわーなにこれぇ、なんかチョーおもろいんだけどぉ」
『『いやーっ荒木様ー!』』
『やめて、そんなの触らないでぇっ』
『離れろオタクーッ』
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