*ひっそりと、募らせてきた僕たちの恋。君は人気者、僕はただの平凡。周りは認めてくれなかったね。
『キャーッ、生徒会の皆様だよーっ!』
『『かっこいいい!』』
『抱いて下さぁいっ』
『あぁん素敵ぃっ』
『うおー相変わらずすげぇ人気』
『だって俺らとは比べもんになんねーだろ。な、鈴代』
「う、うん、そうだね」
はじめまして、だよね。
僕は鈴代奏です。
今はお昼休みで、クラスの人と食堂に食べにきてたところなんだけど…生徒会の皆様がやってきて大騒ぎ。
僕たちの学校は少し特殊なんだ。まず男子校ってこと、そして全寮制。
そのせいなのか、同性愛者が多くて、特に顔のいい人とかは凄く人気が出て親衛隊なんてものまで出来るんだよ。
そんな中の頂点に立つのが、生徒会。ランキングっていう人気投票みたいなもので決まった人たちだから、美形揃い。
この騒ぎもいつものこと。
僕みたいな平凡は、端から眺めるくらいしか出来ないんだ。
あ、でも…。
『『キャアア勝様ーっ!』』
『かっこいいですぅっ』
『はは、すげーな。鈴代の幼なじみサマは』
「そう、だね…」
平凡な僕に一つだけ非凡なとこがあるとすれば、僕の幼なじみは、生徒会の役員だ…ってこと、かな。
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