3 「…それで話なんだが、今度の日曜日から、編入生がくることが決まったんだ」 「あ、…それ僕も今日聞いたよ。この部屋、くるんだよね…?」 「聞いてたか、なら話は早い。その、まさに部屋のことについてなんだが…」 「…しーくん、どうするの…?」 「その編入生次第ともいえるが、落ち着くまで、そいつが信頼出来るかハッキリするまで、一応出て行こうと思ってる」 やっぱり、そうかぁ…。 予想はしてたけど、しーくんがいなくなっちゃうのはやっぱ寂しくて、僕は小さく頷いた。 そしたらしーくんがすぐ隣まできて、僕を膝の上に抱っこしてくれる。 ぎゅーって、僕も甘えた。 「会えなく、なるの…?」 「そんなことない。今までここで会えてたからしなかっただけで、学校でも会うようにすればいい」 「し、親衛隊の人たち、大丈夫…?」 「大丈夫だ。俺がカナを守る」 「えへへ、じゃあ、ガマンする。しーくんだって、ガマンしてくれてるん、だよね…?」 僕だけじゃないよね?と不安になって下から見上げたら、おでこにチュッてされて『当たり前だろ』って。 よかった、ならいいんだ。 これを機に捨てられるんじゃって、少し怖かっただけだから。 毎日会えなくなって、一緒にお風呂入ったり寝ることが出来ないのは寂しいけど…。 [*前へ][次へ#] [戻る] |