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一歩ステージにあがれば、えらい視線を浴びた。
ざわついとる…平凡やからか!?
『なにあの服…』
『制服じゃない…』
あ、そっちか。
んーやっぱ目立つんやなぁ。
高校入学したときも色々指さされたし。
「呼んだらすぐこいよな…」
「あーすんまへーん」
――へらっ
「っ…、…こいつが留学生として○×高校からやってきた、服部歩だ」
んん?何や顔赤ないか…?
そないに怒らんでもええんに。
ちゅーか、あれ、なんやろこの感じ…。
いやにキラキラした目で見とるやつと、困惑気味に見とるやつと、殺気飛ばしてきよるやつがおるんやけど…いたたまれないわー。
やっぱ思っとこ。
あれは草あれは草あれは枝…。
「今回の交換留学は両校の理事長が親睦を深め、互いの学校を知ってもらうために考えたそうだ。大和学園の生徒として恥じぬよう心がけてくれ」
「では、服部歩くんからご挨拶をいただきましょう。歩くん、お願いします」
「はいっ」
きたでーウチの見せ場が!
ちゅーても特にオモロいこと思い浮かばんかったんやけど…元気ええとこは見せとかなな。
ステージ中央にあるマイクの前に立って、思いっきり息を吸い込んだ。
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