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あははは、っつーかうちの家族みんなテンション高めだし?もー趣味に生きることに生きがいを見いだしてます!…って、あれ…。
「ちょ、ほっぺ赤くね!?どうしたのこれ殴られたか親衛隊かっ!」
「あ…」
「ギャアア理央のせっかく白くて綺麗な肌が赤く腫れてるぅうう!!」
けどそれも萌えっ!…とはいえ、メガネと髪で隠しててもよく見ればすぐ分かるその腫れた頬。そうか王道展開があったんだね理央!ハァハァ教えて…と思ったとき、理央はしまったって顔をした。"見つかった" って顔。
…あー…そっか。これは二次元で起きたことじゃなくて今、目の前にいる友達の身に起きたことなのか。
「……痛い?」
「え、や、こんなんなんてこと…」
「ほんとか?ムリしてないか?…ごめん、理央」
「な、なんで伊織が謝るの?伊織は悪くないし、俺はほら、ケンカとか慣れてるから平手打ちなんて全然っ」
そうはいっても、友達がケガしたんだ。しかも、"親衛隊" にやられて。ごめん理央。まだ話してないけど、僕もその親衛隊に入ってるんだよ。なんか、…そう、そのケガをさせたのは僕なんじゃないかって思えてきて…。
――むに
「……いひゃいんらけろ」
「伊織は、テンション高くてこそ伊織なんだろ?俺は大丈夫だから元気だせっ」
「っ…もへ」
ほっぺ挟むとか萌えええ!!っていうか、え、何、僕理央に慰められるほど落ち込んでたわけ?キャー恥ずかすぃーってキモイ。でも理央は可愛いなぁ。上目使いで「元気だせっ」だって!いやーこれが他の人にやってることならなお僕は元気が出るんだけどなっ。
うん、でもありがとな理央。帰ったら僕、ちゃんと話すから。いくら王道でも、友達がケガして帰ってくるのは嫌だからさ。
「ほーら、いこうぜっ」
「あ、う、」
――バシーンッ
「っ゙――!?」
あ゙ー…そういえば理央、さっきちゃんとやり返したから、とかいってたよな?うん、理央って僕より小さいけど力はあるから…。はは、元気づけようと背中を叩いてくれたらしいけど、トッテモ痛イデス理央クン。
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