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このあと紹介するお店で売られてる写真は、全部僕が撮ったやつ。デジカメはそのとき会長の親衛隊員さんに貰っちゃいました。僕、すっげー頑張ってます!
「どういうつもりですか。理央に近づいて何かする気では…」
「いやっ、僕は理央の同室でして…」
「あははっ、オタクと平凡でお似合ーいっ」
「…桐兎、理央のことをそんな風にいわないで下さい。君も、理央に何かしたら…この私が許しませんからね?」
――ニーッコリ
ひ、ひぃぃぃ真っ黒すぎますそれ!オイシイ場面かもしれないのに楽しめないなんて。まぁ親衛隊に対していい思い持ってないだろうから仕方ないけど…。とにかく何回も頷いて敵意はないことを伝えた。
伝わってないと思うけど。チャラ男に呼ばれて2人はやっといってくれて、僕は知らぬ間に緊張してたのか大きく息を吐き出した。
「……悪かったな。いなくなってから声かけりゃよかったか…」
「い、いや…素晴らしい愛想笑いをこんな間近で拝めたから…」
「伊織って…どこまでも伊織だな」
「…うん?」
(すげー敵意向けられてるっつーのに…)
ハッハッハー…保ってばたまーにわけの分かんないこというんだからなぁ。それから戻ろうと保にいわれて教室に戻り、授業を受けることになった。
◆
学校と寮の間にデーン!と構えるのは、学園にあるなんてありえないショッピングモール。当然のことながら昼間は一部の店舗を除いて閉じちゃってるけど、放課後は生徒で大賑わい。
カフェはもちろん衣服、アクセサリー、本、日用品など入ってるお店はたくさん。色々揃ってるし、エステだとか男子校に必要か!?というお店まで勢揃い。僕もよく利用させてもらってます!んでもってその中で一番人気のお店が…ここ。
【愛しの君】
ここはファンクラブ専門店。プロマイドから、生徒の要望に応えて作られたタオル、ポスターなどファングッズが売っているお店なんだ。いっつも人がいて、キャイキャイいってる。うん、今もね。
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