10 ――パシャ、カシャッ 「……悪いな、これは俺のせいだ」 「え?なんで向井君のせいなんだ…ですか」 「まぁ、うん…ランクに入ってるからだからだな。伊織もごめんな毎回」 「いやいやいやこれでこそ人気者の証だからね!」 まぁその、中には僕への批判もあるわけだ。でも萌えのためならこんなの屁でもねぇやいっ!…嘘嘘、保は大事な友達だから、別に気にしないのさ。平凡は合ってるし。 …っと、保と2人で再び友情を確かめ合ってると、僕らより小さい…僕より小さい!理央が首を傾げながら見上げてきた。上目遣いgj!見えないけど仕草gj!保のほう向いてっていえば素直に向いた理央gj! 「――…様?」 「そ――…理央こそ伊織のターゲットにされたんだろ?ご愁傷様」 ――ピクッ 「ハァハァハァ既に名前呼びも『お待たせしました』…あ、ご飯きた」 そうだ忘れてた食堂にご飯食べにきたんじゃーん。っていうかすでに名前で呼び合ってるんだけど!敬語もないしスッゴい親しげなんだけど萌えええ!!あれか、あれだろ、あれなんだなっ! 好きになっ、 「あの、ありがとうございましたっ」 『…!い、いえ、失礼します…』 ありがとキター!料理を置いて去っていくウェイターさんに少し大きめの声でお礼をいった理央。うんうんいい心がけだ。そうしてどんどん王道通り全てのウェイターも虜にしていくんだな…あ、やべ、嬉しすぎて涙が。 「……なぁ伊織」 「ん?……うん?」 あ、聞いてなかった。2人にジッと見られてちょい恥ずかしいけど、なんのことだろうと辺りを見回して納得。あれだ、保のご飯も待とうとかいうやつだ。それはもちろん待つつもりだったから頷いておく。 僕たち3人で座ると、さらに悲鳴があがった。…あ、今理央、絶対怖いとか女みたいって思った!そんな顔してたっ。 「保って人気者あるんだな」 「はぁ…ランク、入っちゃったからな…」 「ランク…あ、人気投票…だっけ?伊織」 「そうそう。抱きたいと抱かれたいって2つあって、保は抱かれたいランクの5位!」 [*前へ][次へ#] [戻る] |