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保は初等部から通ってる生粋の山之内生で、僕と知り合ったのは中等部。同室になったからなんだ。そのせいで…いや、また?保にも趣味がバレて、理解はしてくれてないみたいだけど、話は聞いてくれるいい友人!

ハァハァ、せっかくのイケメンがいるのに保ってば男に興味ないんだよ!?も、もったいない僕に萌えを与えて下さいお願いしますぅうう!…って、4年近く同じことを頼み込んでる…けど!今回こそは絶対に攻め要員になってくれるはず。


「あ、いたいた…理央ごめんお待たせーっ」

「ぅひゃああ!…び、ビックリした…っ」

「っ…何今の何今のも、萌えええ!!ビクッてしたビクッて!見たか保!」

「イテッ、んな叩くなよ、ちゃんと俺も見てたから…」



バシバシバシッと保の背中を叩いて興奮を露わにする。だって…だって!スッゴい可愛い声あげたしビクーッてしたんだって!あぁあこんな格好なのがもったいないくらい可愛かった…ハァハァ…じゅるっ、僕じゃなければもっとオイシイのにっ。



「……伊織、誰だ…?」

「あ!あれだよあれ!王道編入生っ。もーこの前来るって話したじゃんか忘れたのかっ?僕の同室にやってきたリアル王道を見せてくれる神様に近い子、堤理央だ!」



いや、神様の申し子といっても過言ではない!だって王道すぎるもの!さぁ僕の心の準備はとうに出来てるから一目惚れしちゃってくださいハァハァ。れ、恋愛相談にはちゃんと乗るから…ああーでもこういうのって大体最後は会長となんだけど…くぅ、難しい!

そんなことを思っていたうちに2人は挨拶を終えて、互いに手をとった。『あ、こいつの手、小さいな…可愛いじゃねーか』『よく見りゃ可愛い…?』『ヤベェ気になる』そしてラブゥウウ!!どうだ、どうなんだええ保くんっ!



『『イヤァア!何あのオタクッ!』』

『向井君が汚れるぅえっ』



っと、キタキタキターッ!!これだよこれ!僕はこの罵声を待ってましたぁあ。理央には悪いけどやっぱこれでこそ王道でしょ。それに実際はオタクじゃないし、きっとこんなこといわれても気にしないはず!とと、とりあえず周りを写メっとかねば!



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