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適当に席を選んで王道のタッチパネルの説明をして、奢ってあげることに。なのになんだよ『カツ、…』って!もしかしてカツ丼とかカツカレーとかいうつもりだったのか!?そこは可愛らしく『オムライスがいーっ』だろぉおお!!…勝手に頼んじゃうけどね。
いやでも、それなしにしてもオムライスも美味しいからオススメだしっ。うんうん、きっと理央は虜になって毎回それを頼むようになる…はず。
しっかし…なぜ周りは無反応。編入生だよ?!オタクだよっ?そこは騒ごうよぉ!
――ザワッ
「…ん?なんだ…ですか?」
「む、これは誰かきたっぽいな!ちょ、僕ちょっと見てくるからここで待っててよ…ってあ゙ーデジカメ持ってくんの忘れた!あーもーいいやケータイだけでっ。僕に萌えを与えてくれるのは誰だぁあっ」
王道パターンでは案内をした副会長が来てくれたはず…ってしまったぁあ!いつものくせで騒ぎに向かって走り出しちゃったじゃん!ここは大人しく座って理央に会いに来るのを待つべきだったのに。
いやいやでもこの一年間の習慣と萌えのあるところに僕参上!は変えれない…デジカメ忘れたけど。僕としてはケータイだけでも十分だけど…って、あ。
「保!」
「……お、伊織。やっぱここにいた」
「へっ?僕探してたの?」
「夕飯誘いに部屋いったらいなかったから、ここかなって」
「あーほんと?ごめんごめん、ちょっと他のやつと来ててさ」
生徒会ではなかったけど、この学園の人気者トップ10に入る僕の自慢の親友、向井保。サッカーとか野球してそうなほど爽やかなイケメンで誰にでも優しい…理央の攻め候補だっ!
ちなみに実際は美術部でスポーツはしてないんだけどね。よく間違われて呆れながら訂正してるよ。
「…またニヤニヤして…今伊織が喜ぶ場面あったか?」
「んー?ふっふっふ、惜しい保くん。これからあるんだよ、こ・れ・か・ら!ぜひ僕のために保も攻め要員として僕のために取り合っちゃって下さいっ!」
「はあ…?まぁいいや、人待たせてんだろ?いこうぜ」
「はっ、そうだった早く会わせて恋に落ちてもらわねば!」
(…だから、俺を巻き込むなよ…)
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