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それにしても…寒い!
勢いで飛び出してきちゃったから、ジャージ1枚だよ…風邪引きそ。

あーもーいっそのこと酷くなって入院するくらいになっちゃえばいいのになー、なんて。



――ザク、

「っ…!?」

――ザッ、ザッ



ヤバい…っ、誰かきちゃった!
……なんて、慌てても仕方ないことを僕は知ってる。

だって、ほんの少し勤が離れた隙に僕を見つけた人も、顔を青くして逃げてくんだ。


僕は何もしてないのに。
…でもその元凶は僕、そう認識されてるんだろうな…。

だから今からくる人もきっと、逃げてっちゃうかも。



「……あ?誰かいんのか?」

「…っ、」

「チッ…俺の場所だっつーのに…」

「え…あ、ごめんなさ!僕知らなくて…今、帰りまっクシュ!」

「…お前…なんつー格好してんだよ」



この人…先輩、かな?
その人の場所だなんて知らなくて、謝ってから帰ろうとした。

けどさすがに寒くてクシャミが出ちゃったら、その人は目を見開いてそういった。
まぁ…外に出る格好じゃ、ないよね…?



「ぼ、僕は大丈夫ですので。えっと、邪魔してごめんな、…っぶ!?」

「いい。知らなくてきたなら、お前が帰る必要もないだろ」



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