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バイト三昧と、


で、スーパーのバイトは11時〜3時までやって、次はホームセンターのバイトだ。
4時〜9時までで、空いた1時間は大体移動で終わる。

間に合うときは家に帰って、洗濯物を入れるだけ入れてくんだけどさ。



「おはようございます」

『お疲れ宮迫君。今日は広告出たから忙しいよー』

「そうでしたっけ?じゃあ補充とか先にしますね」

『ああ、頼むよ』



ここでは、レジも品出しも両方やる。そんな大きなお店じゃないから交代でやっていくんだ。

…ほんとは居酒屋とかが時給も高くて良かったんだけどさ、さすがに18歳には見えないみたいで…。



「あ、トイレットペーパー安いな…」



そういえば終わりそうだった気がする。帰りに買っていかないとな…はぁ、まぁ…男だから減り具合は遅いからいいんだけどさ。

少しでも節約しないと大変なんだって、ほんと。ホームレスになってもおかしくないくらいだし。


さて、僕まだバイトがあるから、それが終わったらちゃんと話し、するね。







店長に内緒で割引してもらったトイレットペーパーを持ち、9時半に帰宅。

服を畳んで押し入れにしまい、冷蔵庫からお弁当を出して半分だけ食べる。
お昼には昨日もらったお菓子を食べたし、お弁当も一つと半分残ってるからあと1日2日は大丈夫だ。


それから僕は結んでいた髪をほどき、お金がなくて切れなかった髪を整える。
少し顔も隠れるように。



「………よし、行こう」


夜、10時半、僕は再び家を出る。



今の僕に、両親はいない。
けれどそれは事故にあったわけでもなく、病気で死んだわけでもないんだ。

……僕を残して、逃げたんだ、どこかへ。


それは中3の春先のこと。
いつものように家に帰ればやけに静かで、少し恐怖を覚えながら母親を探しにリビングへ入った。

そこには一枚の手紙。
それを読んで、怒るよりも僕は、とても悲しくなった。


借金でもう手が回らないこと、
一発当ててくるから、それまで1人で生きていけということが書かれていて、僕を心配する言葉なんて一つもなかったんだ。



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