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借金の立て替え!?


「っ…僕は、物じゃない!」

「ふっ…じゃあ詐欺師か?人を騙して金巻き上げて、減りもしない借金返して」

「うるさい!お前に関係ないだろっ」



……そうだ、大体、この男が僕の借金を肩代わりしたっていうのだって嘘かもしれない。

確かにお金持ちではありそうだけど、この男にそんなことするだけのお金があるかも分かんないし…。


だから、証拠を出せといってみた。



「……これが証拠だ。ちゃんと契約も済んでる」

「あ…なま、え…」

「俺の名前になってるだろ?分かったか、お前は、香澄はもう俺のいうことを聞くしかないんだ」


(そうだ、たとえ金が関わってようと、コイツとそばにいれるなら…)



契約書、売買証明書。
なんかよく分かんないのが色々あるけれど、『天沢』という見たことない名前が、返済相手の欄に書かれていた。

ってことは本当に…この男に借金をしたことになるの…?



「ありがたく思え。利子は無しにしてやる。一生かけて俺に仕えろ」

「ふ、ふざけんなよ、人の人生をなんだと…っ」

「……お前のやってること、警察に通報してもいいんだぜ?どうする。俺とくれば、生活の保障はしてやれるが」

「し、信じられるかっ!」

「そのうち嫌でも受け入れるようになる。今日は突然だったしな、明日ちゃんと迎えに行く」

「ぼ、僕はまだ何も…っ」



返事してないのに!
それでも男はニヤリと笑い、車に戻っていった。

え、なんなのホント。
買われたとか明日とか尽くせとか…奴隷?僕はそういう意味で、買われた…?


ああ、父さん、母さん。
……ホント、恨みますよあんたらを。







彼は次の日、本当に迎えに来た。冗談ではないだろうと思っていたけど、マジで来たことに若干ビックリ。

部屋の中を勝手に片付けるのを呆然と見ていることしか出来なかった。
つまりはあれだ、あの男は俺様すぎるんだ。人のいうことなんて聞いてやしない。



「……あんたの家、いくの…?」

「いや、BL学園だ。今日からそこに通え」



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