ヤバい、助けて…! *
気持ち悪くて、悔しくて、怖くて。僕はみっともなく涙を流した。
──チュクッ
「ぅ…ンッ、ふぅ…ゃ、やら…ぁっ」
「はぁ…っ、今までがラッキーだったんだよ。いくら稼いだかは知らねぇが…その分、俺が体を買っといてやるぜ?」
「ぁ…やだ、ヤダ!離せっ触るなぁっ」
「チッ、矢野、押さえとけ」
「………はい」
頭上にさっきの人が回り、僕の両手を押さえつける。
そして男は体を少しズラし、僕の上着を脱がしにかかった。
ヒンヤリとした手が体に触れ、恐怖から体がビクつく。
いや、もう震えていた。
そして自分のバカさ加減に嫌になっていた。僕はこんなことをしようと、誘いかけていたのか…と。
「っ…嫌だ、やだ…ぁ」
「なぁ…今までほんとに無事だったのか?ここ、弄られるの好きなんじゃねぇの?」
──コリッ
「ひぃっ!?ゃ、ぁ、あ…ごめ、なさ…いっ!」
「白…っ」
「ごめんな、さっ…やだ、うぁぁ、…ごめん、なさいっ」
体をスルリと撫でられ、胸を触られる。怖くて怖くて、今までのことを許してもらおうと必死に謝った。
みっともなく泣きながら、今更になって後悔をしまくった。
「うっ、ぅっ…も、しません、から…っ、ごめんなさっ、こ、わい…!」
「っ……」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…っ!許して、やだ、やめて…っ、もうしないからぁ…っ」
「北斗様…」
「っせぇ!じゃあ何でこんなことしてんだよっ」
「だって…!じゃなきゃ、僕殺されっ…うぁぁ、助けてぇ…っ、も、しないから、ごめんなさ…ぁいっ」
怖い怖い怖い。
体がブルブルと震え、涙は止まることを知らなくなる。口から出るのは謝罪だけ。
この男とは初めてだけど、でも、この男に許してもらわないといけない気がしたから。
「……ックソ!何なんだお前は…っ」
「ご、ごめ、なさ…っ!嫌だ…やだよぉ…っ」
「………」
「ひっく、うぁあ…ごめ、なさ…も、しませんから…っ、ごめんなさいぃ」
「……矢野、離せ。萎えた」
「はぁ……はい」
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