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「今日呼んだのはね、きの、」

「こっ、こんにち……はわわわ、知らない子がいる…ぅっ」

「あっ…え、お邪魔してます…えと、空知先輩」

「ひっ!大地くん大地くんっ」

「うわ、大丈夫だよそんな怯えなくて。そうだ、お茶、お願いしていい?」

「っ…来ない?こっち来ない?」

「はは…大丈夫」


 あれ……俺、怖がられました?

 部屋に入ってきたのは、書記の空知姫鵜先輩。確か小池先輩と同じクラスだったような…だから真っ先に走り寄ったんだろうけど、小池先輩の後ろに隠れて震えていた。薄茶の髪に女の子のように可愛らしい先輩。それが原因で人に怯えるようになったって陸から聞いてたけど…本当みたいだ。

 こんな学園だ、色んなヒドい目にあってきたのかもしれない。だから申し訳なさそうにする小池先輩に大丈夫だと笑いかけ、再び話を聞く姿勢をとった。…のに。


──ウィィン


「おっくれましたーって…客?」

「マジかよ。遅れてくりゃ良かった」

「もう十分遅れてますよ。失礼なモノばかりでごめんね?あっちが馬場豪先輩」

「……平凡チャンだなぁ」


会計の、手が早いと噂の先輩。焦げ茶のパーマがいい感じに決まってるけど、きっとトリートメントはしてないな。すればもっと綺麗な髪になるだろうに。


「それからこっちが朱雀先輩。生徒会はこれで全部だよ」

「よ、よろしくお願いします」


 もう1人は書記の人。金色の髪に赤の瞳、この人も立派な不良様だ。普段の俺なら絶対に自分からは近寄らないタイプの人。でもこれで全員と知り合ったのか……あれ、何で俺、ここにいるんだっけ?


「それで今日は…」

「あー姫チャン今日もかんわいーね。そろそろ俺と…ど?」

「ひっ、やぁぁ!っ、熱…っ」

「ちょ、馬場先輩!手を出さないでくれっていってるじゃないですかっ」

「いやいやまずは空知先輩の心配でしょう!大丈夫ですかっ?」


 ようやく話に入ろうとしたとき、給仕室から出てきた空知先輩の肩を馬場先輩が抱き寄せた。どうやら小池先輩以外には懐いてないらしく、悲鳴をあげてお盆に乗せていた紅茶を零してしまったらしい。



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あきゅろす。
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