1 学校――― 友達が居るわけでもなく、とても暇な場所。 私の唯一の友達……てか悪友は他の学校の不良だけ。1人いりゃ充分そう思っていた。 そんな学校で、最近私にまとわりついてくる奴がいる…… ――柳生比呂士 「和葉さん、机に足を置かないように……」 「授業中、寝ないで下さい」 紳士とか呼ばれていて、私の授業態度に文句を付けてくる。 『うっせぇな、柳生のくせして――』 私を更正させようとしてるようだ。 前はウザったくて仕方がなかったのに、今はどこか楽しいと思ってしまう。 「(私に話し掛けられるのは、アイツだけだと思ってたぜ)」 アイツってのはその悪友の事。 大嫌いだった学校が少し好きになった。 そんな生活をしていたら、テニス部のマネージャーが私を呼び出した。 * [先#] |