3 「祐奈……ごめんな…でも俺は、祐奈のこと誰よりも好いとうたよ… ただ…… 本当にごめんな…」 「いいよ、いいよ。ほら早く行きな。」 私は涙んこらえつつ、仁王の背中を押しながら言った。 「本当にごめんな…祐奈…」 仁王は小走りしながら言ってきた。 「仁王、こういう時は“ありがとう”って言うんだよ!!」 「………!ありがとうな!!祐奈」 仁王はそう言って前を向き凄い速さで走って行った。 私はボーっと仁王の後ろ姿を眺めていた。 仁王の姿が見えなくなると、頬に雪とは違うなにかが伝った。 私は泣いていた。 沢山の人が行き交う中、私は一人で泣いていた。 ただ、ただ、仁王の事を思いながら。 雪の上のキミ (アナタの幸せを願っているから) [*前へ][次へ#] [戻る] |