お気に召すまま/ダイゴ
息苦しくて目を覚ます。
この息苦しさの原因はどうも僕の上に乗っている何かにあるようだった。
恐る恐る目を開くと、人のシルエット。
「……誰?」
一体この真夜中に何のようだい、と問いかけてみても何も答えやしない。
瞬間、眩い光が視界一杯に広がった。
反射的に顔辺りに手をかざし光を和らげようとしたら、ごめんなさいと謝罪の声が聞こえた。
「ダイゴさん、すいませんこんな夜中に」
「………ナマエ?」
「はい!」
元気よく答えるナマエ。
やっと暗闇に目が慣れたので、よく凝らして見ればカメラを持っていた。
どうやら先程の光はフラッシュの様だ。
「そんな夜中に何の用で?」
「えっと…」
ダイゴさんの寝顔とか撮りたくてつい!
と、はにかむ彼女を見て僕はため息をついた。
お気に召すまま
(嬉しそうな君を怒れない)
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