[携帯モード] [URL送信]

アリス小説
日常風景2

色々思うところはあるのだけど、誰も人の言葉を何も聞いてなどいないのよね。
いつもの事だけど。
この世界の住人は誰もまともに話を聞かないわよね。

正直、もう面倒になってきた。


「ディーとダム相手に、二対一で引けをとらないんだもの、やっぱり強いんだなって、思っただけよ。」

と、やけっぱちになって正直に話す。
よく考えれば、最初からこれ言っちゃっても良かったんじゃないのかなと、今更になって思う。

「そっか。そういうことか〜。何か、あんたにほめられると嬉しいな。」

テレテレと頬を染めるがたいの良いお兄さん。
だから、そういうところがいちいち可愛いから、普段そんな風に思えないのよ。
と、突っ込みを入れるが、今度のはきちんと、心の中で呟くに留めておく。

「酷いよお姉さん!」
「そうだよそうだよ。」
「?」

ようやく話が収束しかけたところに、ディーとダムが涙目で上目使いに訴えかけつつ、まとわりついてきた。
とてつもなく悲壮な声で。
けれど、それはやっぱり斧付きだから、こっちはちょっと逃げ腰になる。
因みに、よく一緒に居るけれど、子供の姿の時は、どっちがどっちかなんて、私にはさっぱりわからない。

「??酷いって、何が??」
「それってそれって、僕ら、ヒヨコウサギよりも弱いって思われてるんだよね?」
「僕ら、お姉さんに弱いって思われてるって事になるんだよね?」
「そういうわけじゃ・・・」

二人に押されつつ、否定の言葉をつむぐ。
というか、双子の強さはよっく知っている。
ありえないくらい強い。
だからこそ、その二人と、ただの喧嘩とはいえ、やりあえるエリオットのすごさを実感したのだ。

「そういうことだよ。」

でも、私の言葉に、思いっきり否定の言葉がはね返って来た。

「二対一でもヒヨコウサギの息の根を止められてないなんて、僕ら、不甲斐無さ過ぎたよね。」
「うん。次は確実に仕留めて汚名返上しなきゃいけないね。兄弟」
「そうだね。汚名返上しなきゃ、僕らの沽券に関わるよ。兄弟」
「如何してそうなるのよ!」
「へっそう簡単にやられるわけねえだろうが。馬鹿かお前ら。」

しなきゃいいのに、火に油が注がれる。
正直エリオットを殴りたい。
ブラッドを見れば、いつものよううに茶が美味いと、ひたすら紅茶に浸っている。
こっちもこっちで殴りたくなるなぁ・・・。

「前言撤回。今、やらなきゃ、汚名返上にならないよ。兄弟」
「正にその通りだよ。兄弟」

チャキっと、二つ分の斧が構えられ、その刃が光る。
結局、今日の食卓もエリオットと双子の喧嘩が絶えないまま。
これはこれで、最初に戻っていった気もするので、放っておく事にした。



+++++++++++++++
今度は突然クロアリです。
多分、双子アリスな流れだと・・・
自分でもよくわかっていなかったり。
クロアリは、双子と森メンバーとのイベントが可愛くていいですよね。
キャイキャイと皆でしているといい。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
何かありましたら、拍手・メールなどでお願い致します〜。


[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!