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梓瀞学園
2


「…………何で? アメリカに居るんじゃ」


驚きが大き過ぎて、呆けてしまう。


「お前達休みだから俺も帰ってきた。お前も真っ直ぐ家行かなかったんだな?」


瀧の笑顔を見て、驚いてる自分が馬鹿らしくなり、呆れながらベランダへ向かう。


「だって1か月も居なかったから、換気とか掃除とかした方が、いいかと思ったんだよ」


窓を開けると、涼しい風がカーテンを踊らせる。


「ああ、それは大丈夫だ」


新聞に目を向けたまま、瀧は言う。


「管理人さんが、3日に1度位のペースで、換気と掃除しててくれたらしいから」


気が利く人だな、と一瞬思ったが、管理人のおばさんは確か瀧に気が合った筈。


(いい歳して瀧に会う度キャイキャイ言う管理人さんに、五月蝿くて悪いねって、管理人さんの旦那さんが俺に謝ってたっけ……)


「なら、布団干すかな」


管理人さんのお陰でやる事が大分なくなったと感謝しながら、俺の部屋と瀧の部屋のベッドから、掛け布団とベッドマットを持ち出しベランダに干した。

今日は布団を干すのに、ピッタリの天気だ。

快晴の青い空をベランダで見上げていたら、後ろから伸びてきた、長い腕に抱き締められる。

その瞬間、煙草とコーヒーと瀧の匂いがして、思わず心臓が跳ねた。


「久しぶりに、ただいまのチューはしてくれねぇの?」


そう言って、瀧は俺の耳に軽くキスを落とす。


「つーかあの学園、濠さんが理事長で泰斗さんが寮の管理人、浬が養護教諭。しかも趣味で学園創れる程、じいちゃんが金持ちだなんて聞いてねーぞ、俺」


久しぶりの瀧の体温を背中に感じながら文句を言うと、お前が訊かなかったんだろ、と理不尽な言葉を返される。


「3人とヤったか?」


瀧の声が、低く甘いモノに変わる。


「……ヤったけど、濠さんは変態だし泰斗さんはデカいし、浬は鬼畜だし……って何言わすンだよっ!」

「へぇ……。じゃあ今日は俺と仲良くするかっ」

「っ、ちょっ!」


瀧はいきなり俺を抱き上げ室内に戻り、ソファーに押し倒した。


「漣に、夕方には帰るって約束してるから、それまでには終わらせろよ?」


瀧に服を脱がされ、俺も瀧の服を脱がしながら言うと、瀧はニヤリと妖しく笑った。


「そりゃあ、コレの満足次第だな……」


コレ、と俺の太ももに瀧の自身を擦り付ける。



[*BACk][NEXt#]

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あきゅろす。
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