*Novel* ☆ラブレター・パニック(4) 「いいから、いいから。空だって、差出人が知りたいでしょ?僕に任せてよ」 空は悩む。 差出人が知りたいのは本当のことだが、何故、祭と直が突然そんなこと言ったのか分からない。 (何か企んでるんじゃねぇだろうなっ) とはいっても祭にそんなことを聞いたところで、望む答えが返ってくるかと聞かれれば、今までの経験からいって、皆無であろう。 ここは祭と直に協力を求めるべきか否か。 空は悩みに悩み、自身の中でついに結論を出した。 「…わかった。祭、藤守…差出人を一緒に探してくれ」 「わかったよ!」 「うん、必ず見つけてみせるから」 祭と直は力強く頷くと、どこかへ走り去ってしまった。 「…って、2人してどこ行ったんだ?」 空は祭と直のあまりの突然の行動に、立ち尽くし見送るしかなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |