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〜キンセツシティ

※11/26加筆 ココドラ習得技変更しています



 カイナシティとキンセツシティを結ぶ百十番道路は、草むらを進む徒歩ルートと高架舗道のサイクリングロードに分かれている。ごそごそと草むらを掻き分けながら進むスミレは、ときおり恨めしげにサイクリングロードを見上げていた。自転車さえあれば高架舗道を選ぶのだが、生憎スミレはそんな高級品は持っていない。貧乏人はおとなしく、寄ってくるラクライやナゾノクサを追い払って進むしかないのであった。
 休憩や補給を何度か繰り返しながら中腹辺りまで進んだころ、スミレは草むらの中に見知った顔を見つけた。真剣な顔でメモをとっているユウキは、やはりフィールドワークの真っ最中なのだろう。気配には敏感なのか、スミレが声をかける前にユウキの側から声をかけられた。
「よっ」
 その態度は以前と変わらず気安いものだ。ライチは約束通り、あまり強くは言わずにおいてくれたらしい。ライチの傍らに立つのはワカシャモ。以前に顔を合わせたときはまだアチャモだったはずだ。スミレが預かったキモリもそうだが、いわゆる御三家は成長が早い。ユウキとは対照的に、ワカシャモは礼儀正しくぺこりと頭を下げた。どことなくライチのワカシャモに似ている気がする。
「この辺りにはよく来るんですか」
「実はなんだかんだであんまりミシロから離れたことないんだよな、遠出はライチ兄と一緒のことが多いし」
 ユウキはそのことを子どもっぽいと思っているのか、照れくさそうに頬を掻く。ユウキの年相応さとライチのお兄ちゃんっぷりを同時に垣間見たような気がして、スミレはふにゃふにゃと頬を緩めた。
「と、ともかく! スミレがどれくらい強くなったのか見てやるよ!」
 紅潮した頬のまま、恥ずかしさをごまかすようにユウキがボールを構える。それに応じようと腰のホルスターに手を回したスミレのジーンズの裾を何かが引っ張った。ちろりと後ろを振り返ると、スミレの影がひとりでに蠢き、西側を差し示している。その先を追う。海の中に立つサイクリングロードの柱。そのやや上方に、小さな白銀の塊が海面からの反射光を受けて輝いていた。
「あれは」
「え、何?」
 水際ぎりぎりまで駆け出すスミレと、彼女の背を視線で追うライチ。同じく柱の異変に気がついたようで、驚愕の声を上げた。
「ココドラじゃん! なんであんなところに!」
 ホウエン地方におけるココドラの生息域は、ムロタウンの北にある石の洞窟周辺だけのはずだ。どうして百十番道路にココドラがいるのかはわからないが、問題はそれだけではない。柱は海中から建っている。もし水に落ちてしまえば、高密度の身体はあっという間に水底へ沈んでしまうだろう。遠目ではあるが平気な顔をしているので当分は持ちこたえるだろうが、それはそれで別の問題が発生する。ココドラの主食は鉄だ。もし柱にくっついているココドラがはらぺこあおむしだった場合、目の前の巨大なご馳走を放っておくはずがない。
「ユウキさん、手持ちは」
「ワカシャモ、ホエルコ、キノココの三体。そっちは?」
「ジュプトル、ドクケイル、キャモメです」
 いざとなればゲンガーも戦力に数えたいところだったが、生憎舞台が海上では出番がない。スミレとユウキは簡単に打ち合わせをして、それぞれの手持ちを送り込んだ。
 まずはキノココを背に乗せたキャモメがココドラに接近、“しびれごな”でココドラを怯ませる。ココドラが柱から両足を離した段階で二体は離脱、代わりにドクケイルがココドラを掴み落下速度を殺した。あとは下で待ち構えていたホエルコの背でココドラを支えながら、スミレたちの待つ岸まで運んでいくだけだ。
 残った二足歩行のいきものたちは、ココドラの重みでほとんど水に沈み背の一部分しか出ていないホエルコと、なりふり構わず鱗粉を振りまいて高度を維持しようとするドクケイルをわーわーと励ますことしかできない。お騒がせなココドラが岸に辿り着いた頃には、ドクケイルの鱗粉が海上に輝く道を作り出していた。
「大丈夫か、エル! よくがんばったな!」
「おつかれ、エレクトラ。偉いぞー」
 短距離を移動しただけだというのに疲労困憊の二体を慰める二人のトレーナー。今回応援しかできなかった御三家組は少々肩身が狭そうである。当のココドラは見知らぬ人間とポケモンたちに首を傾げてこそいるが、野生個体にしては恐怖心や警戒心が薄い。きょろきょろとのんきに周囲を見回している。
 ライチがポケモンずかんの簡易スキャナでココドラの体調をチェックすると、大きな異常はないとの結果が出た。ひとまずは胸をなでおろす。スミレもココドラにクラボの実をやりながら、電子音を繰り返すポケナビアプリ端末を操作する。サーチしたポケモンの性格や技が簡易的にチェックできるそのアプリによると、このココドラは“ドラゴンダイブ”を覚えているようだった。
「トレーナーIDの登録はないな、野生個体みたいだ。その割には妙に人懐こいな、こいつ」
「“ドラゴンダイブ”を覚えてるみたいですし、もしかしたら育て屋さんから逃げ出してきた子なのかもしれませんね」
「え? ……あー、親から遺伝することもあるんだっけ。意外と詳しいんだな、驚いた」
「まあ、知り合いが、ちょっと。この〈ヘヴィメタル〉というのは?」
「新しく分類されたココドラの特性。今までは石頭だって考えられてた。外殻の密度が通常よりも高くて、平均的な固体よりも重いんだ」
「……よくがんばったねえ、二人とも」
 ライチはこれからミシロまで戻らなくてはならず、育て屋へココドラを連れて行くのはスミレが引き受けることになった。元々キンセツシティまで行く用事があったので、少し足を伸ばすくらいは何てことない。幸い、一ヶ月の旅程にはまだ余裕がある。
「なんか悪いな」
「いえ。こちらこそ、ユウキさんがいてくれてよかった。私だけじゃココドラを助けられませんでしたから」
 スミレの感謝の言葉にユウキは一瞬目を丸くして「おう!」にかっと晴れやかな笑顔を見せた。
 ココドラがしがみついていた柱が少しばかりかじられているのは、二人とも見なかったことにしたようだ。



******



・第五世代からカメラが上空からだけではなく、少し主人公の背面側に下がったおかげで、サイクリングロードの高低差がよりはっきりするように。一度無言でカイナに引き返すくらいは驚いた

・まずはからくり屋敷に突入。からくりからくりからくりからくり……(例のキャラソン)

・視線を感じたはいいものの今光った? まったく見つけられなかったが既プレイの感でからくり大王を見つける

・詰み防止のためかあなぬけのヒモをくれる親切なからくり大王。詰むようなしかけのときにほしい

・キャーカラクリダイオウサマステキー

・あれ、「わがはいのつぎ」が四つくらいしかないぞ、大丈夫かからくり大王。リメイクではそんなにしかけが少ないのか

・次は岩砕きが必要なのでまた後で。草むらの中へ気合、入れて、行きます!

・フィールドワーク中のユウキと遭遇。レベルはほぼ同等。最大の壁、ワカシャモはドクケイルによる毒の置き土産で突破。MVPはドクケイル、よくやった! なおジュプトルは添えるだけだった模様

・ユウキからダウジングマシンを貰う。だうじんぐましんをもらう

・なんだこの特状課がかぶってそうなやつ……どんよりでも測定するの?

・両手が空く分、割合使い勝手がいいのが妙に腹立つ。誰だよデザインしたやつ。こういうのはだいたいデボンのせいだろう(偏見)

・そういえばエニシダさん出てこないね

・今作の俺らポケモンコレクター、いかにもオタクが考えるカッコイイポーズでワロタwww ワロタ……(不覚にも格好いいと思ってしまった奴)

・キンセツシティが見えてきた。ゲートを設けるようになったのねー

・!?

・一度出て、また入る

・やっぱり変わらない。なんだこれ、町全体に屋根ついてんの?

・混乱してるのでミツルくんイベントを適当に聞き流してしまった

・冷静になってぐるっと回ってみると、ロの字に多階層マンション(一階はペナント系)が建っていて、中庭にポケセンとかがあるって感じみたいだ。自分でも似たような構造の設定を出してるのに大混乱である。いやほらだって、規模が違うし……

・ポケセンに辿り着いたのは一番最後だったりする

・もしかしたらキンセツが一番様変わりしているかもしれないなあ。小売店やフォルムチェンジ用の店が並ぶ中、一番の衝撃はゲーセンの閉鎖である。スロットやりたかったね……
・カロスのレストランみたいな施設もできている。食べごろジャストで食事を取りに行くと金の玉を貰った。そんなにバラ撒いて経営は大丈夫なのだろうか、とちょっと心配になる

・プリムさんがチャンポン食べに来るのは構わんのだが、公式はプリムさんのキャラをどっちの方向に持って行きたいんだ。大王は誰だろう、またミカンとかがゲストで出てくるんだろうか。確かあの子胃下垂設定後付けされてたよね

・カゼノサイクリングで自転車を借りる。やはりマッハ一択。RS時代よりハンドル切りやすい感じ

・屋上でおじさんから金の玉を貰う。近作はおじさんがちょっと露骨にアピールしてくるので食傷気味だ。こういうネタは深追いしてこないから面白いんだろうに

・ローカルヒーローって当たらないと辛いよね。なお、秋田のご当地ヒーロー・超神ネイガーは自身も仲間も幹部もデザイン格好いいしコミカライズ化もされている! 要チェックだ! (唐突なマーケティング)

・ジムの前で頑なに挑戦しようとするミツルくん。あのおっちゃんなら受けてくれそうな気もするけど仲裁に入ろう

・先輩トレーナーの情けだ、一撃で沈めてやろう

・ミツルくんにライバル(?)認定された主人公。ジム戦が終わったらシダケへ遊びに行こう。去り際、ミツルくんのおじさんがうまいこといいながら岩砕きのわざマシンをくれる

・さてジム戦! あんまりレベルは上がってないがなんとかなるだろ!

・ギタリストのマイク……ビリリダマ……ジャグラー……ウッ、頭が……

・雷P使うとはいえ、キンセツジム内でのバトルガールとアサナンの浮きっぷりな

・おっちゃんが着てる雷モチーフの迷彩シャツいいなあ

・現パーティ、ジュプトル(メイン草1/2)、ドクケイル(メイン毒無効、サブ超1/2)、キャモメ(論外)とコイル系列に極端に弱くなっております

・それでもキャモメが先鋒のコイルを水の波動急所+混乱で葬るいい仕事をしてくれた。偉いぞ!

・あれー、テッセンさんライボルトどこやったの? リストラ?

・ジュプトルがゴリ押してなんとか勝利。ダイナモバッジとボルツェンを入手

・あちこち寄り道しつつフエンタウンへ向かおう



【スミレ(♀)】
プレイ時間 10:48
発見数/捕獲数 30/51
パーティ
・マイア(ジュプトル♀)Lv.24
・エレクトラ(ドクケイル♀)Lv.21
・タユゲテー(キャモメ♀)Lv.20

→ドクケイルの糸を吐くと毒の粉が便利すぎるのだが粉はいい加減命中率低すぎる

→スミレがココドラのためにムロまで戻るはずがないので冒頭の茶番を立ち上げたけど、それでなくともホウエンはボスゴドラ贔屓するよ(暴論)

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