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〜炎の抜け道

「ココドラを預けていた人はいない」
 スミレは、育て屋のご老体の台詞をぼんやりと復唱した。唯一の手がかりが断たれ、スミレは頭を悩ませる。ひとまず礼を述べて育て屋を後にしたスミレは、育て屋から少し離れた木陰で思案することにした。立派な木の上からは一本のツタがぶら下がっていた。ココドラは短い前脚でツタの端をつついて遊んでいる。
 ご老体はここ最近でココドラを預けた利用者はいないと言った。つまり、育て屋から逃げ出した個体ではないということ。では、このココドラはどこからやってきたというのだろう?
「……そういえば、前にボスゴドラと会ったのもここだったよなあ」
 前回のホウエン滞在時、不自然な地震のあとに現れたボスゴドラを宥めた記憶が蘇る。
「なかなかに肝の冷える思い出だ、ありゃあ」
 遠い目で昔を懐かしむスミレを現実に引き戻したのは、ポケナビの着信音だ。スミレはココドラを視界の端に置きながら受信ボタンを押す。発信主は彼女の弟だった。
「よーす」
「どうしたの、電話なんて。ミラが誰か呪ったの」
「姉ちゃんのミラに対する信用のなさはなんなの」
 スイレンは元気か、とかちゃんとやってるか、とか当り障りのないことばかり聞いてきて本題に入らない。どこか外からかけているのか、スイレンの後ろが少し騒がしかった。
「聞きたいことがあるなら早く言いなさい」
「……あのさ、姉ちゃんいまどこらへんにいるの」
「いま? カナシダとシダケの間。で、これから北上するつもり」
「北上? 確かトレーナーカードの再発行に必要なバッジ数って三つだろ」
「そうなんだけどさ」
 スイレンの言葉には少しばかり焦りが滲んでいた。スミレも再発行のための最低規定数だけで終わるつもりだったのだが、デンジから上司命令という名の追加ミッションが降りてきたのだから致し方あるまい。
「ついでだからジムトレーナーの資格取れってさ。簡単に言ってくれるよね」
「ジムトレーナーの資格って、バッジ八つ必要だろ。マジに言ってんの、人が悪いな」
「それより、君はどうしてそんなにイライラしてるの」
「してない。それより、ちょっと頼み事なんだけどさ」
 スイレンは電話口の向こうで深い溜息を吐くと、意を決したように何かを言いかける。しかしその言葉はスミレに届くことはなかった。
「しばらくはハジツゲに――」
「わっ、ちょっと、そっち行ったら駄目だったら! ごめんスイレン、またかけ直す!」
 電話をしている短時間に、ココドラが気の向くままに草むらの方向へずんずん歩を進めている。スミレは早口にまくしたてると、一方的にスイレンからの通話を切った。ココドラに追いついたところで、生半な力ではびくともしないココドラの興味をそらすのはやや骨だ。ココドラの生態に詳しそうな知り合いはまた洞窟の中にこもっているのだろう、こちらから連絡を取ろうにも不通が続いている。
 乱暴に切られた電話口の向こうで、スイレンがばか姉、とぼやいていたことなど、彼女には知りようがない。



******



・自転車を入手した今、やることはひとつだ。ハギ老人をけしかけ、ムロへ逆行

・石の洞窟奥地へ、いざ! なおフラッシュは未使用の模様

・サーチを駆使しココドラを乱獲する主人公の図

・でない

・誰だよ無計画に諸刃持ちココドラ出したやつ!(ブーメラン)

・いや、諸刃は出るがことごとく頑丈でな。おまけに遺跡マニアが出てきたシンボルを踏んづけて逃がす始末。それが一度じゃ利かないのだからさすがの私もおこである

・結局三時間近く粘った末「厳選は対戦のときにやればええやん」という結論に至る。確保していた個体の中から、一番対戦で使わなさそうだけど面白そうなヘヴィメタル個体を採用

・気を取り直して旅を続けるよ。まずはシダケへ向かうためにキンセツの西へ向かおう

・デコ出しのセンパイ超イケてるっすね

・キンセツがゲート形式になったせいで廃人ロードが断たれておる……! どこか別に長距離直進スポットあるのかね。あまり育て屋から離れたところにあるのは好きではないのだが

・カナシダトンネルを開通させたり、キノココ探したり。そうそう、昔はコンテストって町ごとにランクが決まってたんだよね。ぶっちゃけそれだけがシダケの存在理由だったのに

・キンセツジム前で戦ってから何日も経っていないのに、ミツルくんはシダケの家を飛び出してしまったらしい。本当ラルトスゲットしてからアクティブだよね、この子

・そういえば道中でちょいちょいメガストーン回収してる。現時点で進化してないのはもちろんだけど、やっぱり誰かからメガリングもらわないと使えるようにならないのかな

・キンセツで一度休憩して、次はスーパー北上。まずはカチヌキ家族の家へカチコミ

・難なく勝ち抜いてきょうせいギプスを貰う。君んちのお兄ちゃんは帰るに帰れずチャンピオンロードの奥で腐ってますよ(前世の記憶)家族に期待されすぎるというのも辛いものだ

・砂漠はやっぱりゴーグルがないと進めない。ここの幻影の塔が砂上の楼閣というか、あの儚さがすごい好きなんだけどORASでも残ってるのかな

・うっかりユウキがいる方向へ足を踏み入れてしまい焦るも、怪力を貰うだけで見逃してもらえる。しかしあんなにモクモクしてる山の近くに住むのは結構気が気じゃないよね……

・送り火山のロープウェイはアクア団が絶賛占拠中。向こうは向こうでハジツゲタウンに用事があるらしい

・ロープウェイ前で戦える山男が自分で笑い茸云々と言わなくなった

・ギリーなる人物と遭遇。秘密基地についての説明を受ける。まあ、家具が揃ったらおいおいね

・かっこいい大人の男性(公式)

・炎の洞窟を抜けて砂漠の北側へ回りこむ。ケンコーばあさんの家で一服。ちょっと中途半端だけど今回はここまで



【スミレ(♀)】
プレイ時間 17:02
発見数/捕獲数 42/62
パーティ
・マイア(ジュプトル♀)Lv.27
・エレクトラ(ドクケイル♀)Lv.23
・タユゲテー(ペリッパー♀)Lv.27
・アルキュオネ(ココドラ♀)Lv.23

→ココドラパーティイン。ヘヴィメタル、ドラゴンダイブ持ちです。鋼は耐性多いから育成が捗りますな。性格はのんき。これ以上硬くなってどうするのという気はするが、おかげでイシツブテのマグニチュード耐えたから一概には言えない

→ペリッパーのレベルが馬鹿上がりしているのは、ココドラ乱獲のときに連れ回していたから。そのときに努力値も溜まったのかめっちゃ硬くなった

→実は炎の洞窟でもう一体捕獲してますが、まだポケセンで回収できてないので紹介は次回に


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