〜カイナシティ 人と物で賑わう町、カイナシティはホウエン地方屈指の巨大都市だ。ポケモンジムこそないが、大きなコンテスト会場が建っているためポケモンコーディネーターの出入りが多い。ちょうどそのコンテスト会場に用事がありカイナシティを訪れていたコウメは、野太い歓声に交じる悲鳴を聞いた。見ると、その入口には大在の人だかりができている。 細身を活かし、ひょいひょいと隙間を縫うように人垣を抜けたコウメが目にしたのは、時の人コンテストアイドルのルチアと、今まさにカメラの前へ引きずられようとしている友人の姿だった。 「いや本当無理なんで! 勘弁して下さい!」 彼女は片腕でカメラから顔を隠し、両足で踏ん張っているが、ルチアの細腕は容赦なく彼女を表舞台へと引きずり込もうとしている。爽やかな笑顔を浮かべる正統派アイドル、可愛い顔をして力持ち。さすが舞台上でパフォーマンスをするアイドルなだけはある。 「まーまー、その辺で」 さすがにこのまま見捨てていくのは後味が悪い。コウメはさっと友人――スミレとルチアの間に割って入った。スミレはコウメをさも救世主であるかのように涙目で見上げ、その背に素早く隠れてしまった。 「あれ、あなた、コウメちゃん!」 「名前、覚えててくれたんだ。嬉しいな」 「忘れるわけないよ、あんなに楽しかったコンテストはなかなかないもん!」 ルチアはぶんぶんとコウメの手を上下に振り回す。その子とお知り合いだったのね、とコウメの背中をのぞき込むと、そこにスミレの姿はもうなかった。ルチアがコウメに気を取られた一瞬の隙に逃げ出したらしい。 「あなたのお友達、ニンジャかなにか?」 「ニンジャよりは浮遊霊のが近いわね」 「ほんっとうにありがとうございました!」 コンテスト会場からギャラリーがすっかり散った頃、周囲を伺いながらこっそり戻ってきたスミレは、コウメに対して深々と頭を下げた。頭頂部が爪先に届きそうな勢いである。 「まさかあんなところで再会するとは思わなんだわ。運が良いんだか悪いんだか」 ルチアはコンテストのキャンペーンアイドルも兼任しているらしく、方々でコンテストパスを配り歩いているらしい。しかし、彼女に出会って、更に多数のギャラリーの中から自分を選んでもらえる確率はやはり稀。一般的に言えば、トップアイドルのルチアから直々にコンテストパスを手渡されるのは幸運以外の何物でもないのだ。 「こっちからすれば、いきなり知らない美人さんに声をかけられたらカメラの前で、もう、何がなんだか」 「全国区レベルでの有名人相手にして知らないと言い切るか、相変わらずいい度胸してるわね」 コウメは呆れながらスミレに正方形のボックスとスティックタイプのケースを手渡す。ほんのりと甘い香りを漂わせる見慣れない道具に、スミレは首を傾げた。 「ルチアちゃんからの餞別。さすがにポロックくらいは知ってるわよね」 「ああ、あの固いやつ。こっちでいうポフィンみたいなやつだよね」 「ポフィンと比べたらそりゃ固いけども……。その青い箱に木の実入れて作るの。前はコンテスト会場にある大きい機械じゃないと作れなかったし、物理的に人手が必要だったから不便だったんだけど、ポータブルサイズが出てからはすっかりそっちが主流ね」 へえ、とスミレは曖昧な相槌を打つ。あまりコンテストには興味はないが、ジュプトルたちのたまのおやつに使うのもいいだろう。現に、頭上に止まったキャモメが狩人の目つきでポロックケースに狙いを定めている。 「場所が限定されてた分まとめて作らなくちゃいけなくて、日持ち優先、みたいなところもあったけど、あれはあれで他のコーディネーターとの情報交換の場として優秀だったのよねー。なくなっちゃたのが惜しいわ。今は持ち運びができるようになったから日持ちを気にしなくてもよくなって、かなり味も良くなってきてるから、一概には言えないんだけど……って、聞いてる?」 「前よりおいしくなった、ってところは」 「……そ」 ****** ・青い海、白い砂浜、カイナシティ! ・今すぐにでも町中へ突撃したい気持ちを抑え、まずは砂浜のトレーナーを制圧しにかかる ・浮き輪ボーイ&ガールから性癖をくすぐる臭いがするね? ・こわいおにいさんとおねえさんこわい! でも上着のバックプリントはプラスルとマイナン! かわいい! ・海の家でサイコソーダ半ダース貰って、いざカイナへ ・リーンドーンさーあーおーそーれーずー! ・マジ好き、この町の曲 ・わくわくしながら散策。市場に寄ったり、大好きクラブ会長の話を聞いたり、アクア団の列に横入りしてみたり ・市場で電磁波と虫の抵抗のわざマシンを購入。C2段階ダウンの技がない現状、威嚇と火傷があるかぎりアタッカーとして安定しているのは物理<特殊だよなあ……このバランスは正直XYあたりで改善されるものと思っていたのだが。次世代に期待 ・造船所に立ち寄ってから、海の科学博物館へ。出先で荷物になるものを預かってもクスノキかんちょう迷惑だろうに、と思わんでもない ・館内施設をくまなく見て回ってからかんちょうへ声をかける。階下はアクア団がたむろしているが、受付のおねーさんもガラの悪い奴らがぞろぞろ入ってきたら気もそぞろだろう。途中で泥棒をカツアゲした主人公含む ・アクア団の下っ端を追っ払う。まずいな、手持ちのレベルが追いつかれてきているぞ…… ・アオギリさんがのっしのっしと現れる。あれ、前ってここでアオギリ出てきたっけ? イズミと戦って終了だったような気がしたが ・アオギリの演説が真面目なこと言ってるようでぶっ飛んでるぞ……あの見た目で理知的っぽい言葉を並べているとますますインテリヤクザっぽさが加速する ・アフレコするなら「退くぞオメェら!」「ヘイ、兄貴ッ!」 ・とりあえず主人公のガン飛ばしに免じて退いてくれた模様。やれやれだぜ ・こちらもお仕事終了、名残惜しいがカイナシティとはお別れだ ・110番道路に行こうとした矢先、どこかから聞こえる黄色い声。野次馬根性でこっそり顔を出しに行く ・コンテスト会場の前にたむろう ・群衆の中から選ばれてしまう主人公。コンテストパスとか貰う。言葉選びのセンスが若干怪しいところだ ・ひとまず収録は終了したようだ。会場内に入っていくルチアを見送る主人公、ぞろぞろとついていく野郎ども。ドルオタいいかげんにしろよ ・そういえばコンテスト会場の中には入ってなかったな、ということで中に入る。またルチアに捕まった主人公、百人達成記念のコンテストドレスを譲り受ける ・ああ、これルチアの衣装とお揃いなのか! 可愛いぞ主人公! ・しかしなんだ、ルチアのアイドルぢからを侮っていたなあ。動く度にめたくそかわいいぞこやつ ・ルチアに乗せられてコンテストに初参加するもののもちろんドベである ・なぐさめられた ・悪いのはドクケイルじゃない、私なんだよ ・前々からコーディネーター主役の小説も面白そうだとは思っているのだが、いかんせんコンテスト知識がなくってな……アニメのコンテストバトルはいいアレンジだったよなあ、と思う。バトル以上に何でもありの世界だったけど見てて飽きないし ・今回はコンテスト用ポケモンの育成もやってみようかなあ ・謎のブリーダーに呼び止められ、お着替えピカチュウを預けられる。ピカチュウよ、それでいいのかお前 ・とりあえずひと通り着替えさせて遊ぶ。変な技覚えてんなあと思ったら、衣装によって変わるのね。ロトムの家電みたいなもんか ・衣装によって攻撃モーションも変わるのかよ、凝り過ぎやん。基本ドット信者だけど、こういうところはは3Dモデルの恩恵だなあ ・衣装で一番好きなのはマダムピカチュウだが、モーションが一番好きなのはマスクド・ピカチュウのフライングプレス。あの短足でドロップキックかますのが可愛い ・あとはボックス行きだ、いずれ思い出すこともあるだろう…… ・あっなんか木の実ブレンダーが全自動式のポータブル化してる! 会場の右側にある機械なんだろうと思ってたら、そうか、これRS時代の木の実ブレンダーか…… ・インターネット環境で遠くの人とも通信できるんだから、前よりブレンドしやすくなってるだろうに、廃止されたのかー。もったいないなあ。CPUの下手くそなじいさんにやきもきしながらボタン連打してた頃が懐かしい ・エアともだち勢に配慮したのかもしれないが、そもそもエアともだち勢はコンテストやらないイメージ ・橋の下のトラウマ迫る 【スミレ(♀)】 プレイ時間 07:49 捕獲/発見 27/40 パーティ ・マイア(ジュプトル♀) Lv.18 ・エレクトラ(ドクケイル♀)Lv.16 ・タユゲテー(キャモメ♀)Lv.16 →キモリがジュプトルに進化しました。やはりキモリ一族はイケメンだなあ。泥棒とか、穴を掘るとか覚えさせたいねえ [*前へ][次へ#] |