麗しの朝(ルッスーリア) ルッスーリアの朝は太陽と共に始まる。 「ん〜清々しい朝ねぇ〜今日も良い一日になりそうだわ♪」 ちなみにかのj・・・彼の職業は『暗殺』であるが、はたして殺人尽くしの血生臭い一日が『良い』かどうかは定かではない。 「・・・おはよう、ござ、ます」 朝食作りにとりかかろうとするルッスーリアの耳に、舌ったらずな声が入る。 視線を向ければ、まだ眠いのだろう、目元を擦りながらこちらを見上げる幼子の姿があった。 「あらっおはよう♪って、もう起きたの?まだ5時よ?」 出来るだけ気配を消したつもりだったが、起こしてしまったのだろうか。首を傾げながらルッスーリアが幼子の視線に合わせるよう屈んでやる。 こくり、と幼子が頷く。やはり、どこかまだ眠そうだ。 「もう一回、寝てきたら〜?お部屋までついていきましょうか?」 手を頬に添えて、心配気に言うルッスーリアに、幼子はふるふると首を揺らすことで否定の意を示した。 「いつもこのじかんにおきてるから、だいじょうぶです」 呂律はうまく回っていないが、しっかりと喋るお子様である。 自分が同じ年の頃は、確かまだ鼻水を垂らしていただけだったように思って、ルッスーリアはいたく感心する。 「ルッスーリアさんも、はやいですね」 「あたしはこれからみんなのご飯を作るのよ♪」 「・・・てつだい、ます」 「あらそ〜お?じゃあ一緒にお料理しましょうか?」 「はい」 「あら、良いお返事」 こくん、と先ほどよりも若干勢いよく頷く幼子に、ルッスーリアは庇護欲にも似た感情を抱く。 (あたしにも子供がいたらこんな感じなのかしら〜?) 何やら母性本能に目覚めているらしいが、彼女・・・彼が出産という生殖行為を行うのは、物理的に不可能である。 それでも、幼い子供に向ける感情は性別など関係なく、愛しい、というものであると思った。 麗しの朝 (ちょ・・・何これ・・・?) (ゔお゙ぉい・・・今日のメシは誰が作ったんだぁ・・・) (今朝はね。おチビちゃんが手伝ってくれたのよ〜♪) (皿の上一面が真っ黒だぞ・・・) (爆心地みたいですねー) (あの・・・のこしてもいいです、から・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい(しゅん)) ((((・・・・・・・・・!)))) 何か、空気的に残せない。 いきなりルッスーリア。晴れ組が好きなんです。 お子様は最初ルッスーの部屋で寝泊まりしてます(ベッドは別)が、そのうち(良い意味で)たらい回しになる予定。 [*前へ][次へ#] [戻る] |