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異能審神者の憂鬱
話し合いと説明
審神者の出陣・遠征は不定期だった。気まぐれで行ったり行かなかったり。行っても1日に1回出陣や遠征をするのみで、他は内番などをして過ごしていた。………同田貫が何も文句を言っていないことが、少し奇妙だったが。
「……出陣、すか」
「うん。僕らのことを思いやってくれるのはありがたいけど、でもそろそろ体も鈍ってしまうから」
交渉役としてにっかりが前に立ち、後ろに俺と薬研が控える。自室に1人でいた審神者は、無防備にも俺達を迎え入れた。他人事だが、もう少し警戒してもいいと思う。
審神者は唸ると、出陣かぁ、出陣ねぇ。と同じ言葉を繰り返した。そして、さらに唸る。
「うー………まぁ、政府から出陣しろーって突っつかれてはいたしなぁ。あー……じゃあいいか、うん。わかった、いいよ。でも部隊長はこっちから出すから、残り好きなように」
よろしく、と審神者は頭を下げる。にっかりがわかった、と返事をして俺達は部屋を出た。与えられた大部屋へ向かい、足を進めながら話し合う。
「残りは5人か……太刀と打刀に脇差、短刀2人でどうかな?脇差は僕が行くよ」
「いいと思うぜ。長谷部の旦那は?」
「構わない。……俺が行ってもいいか?」
名乗りを上げると、2人に驚いた目で見られた。構わないと思う、とにっかりが答える。
「なら太刀は一期にしよう。短刀は薬研と………」
「小夜にしよう。あれは機転が利く」
これで出陣の顔ぶれが決まった。部隊長はわからないが、女審神者なら三日月辺りだろう。
その後、部屋に帰りついた俺達は名前が上がった者を呼び、説明をした。

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あきゅろす。
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