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トリップ小説 完結
忍、落ちる
結構長風呂しちゃった。まぁ話は終わってると思いたい。そんなことをつらつらと考えていると、シュタッとこたが背後にたった。ん?と首をかしげながら振り返ると、唇を動かす。……えー、読唇術しろと言われましても…。
「え、と…怪我、悪かった?」
怪我、ですかい。ああ、初対面時のことですかそうですか。気にしてないのにー。
「気にしてないよ。あれは自業自得だしね」
そんなことより気になることがあるんだけど、口に出してもいいもんか。
「あのね、こた」
「?(コテン)」
「(くっ可愛い……!)か、髪を触らせてはいただけないでしょうか?」
首をかしげるこたが可愛い(真顔)。なんだこの破壊力。そうじゃなくて。
俺の問いかけに不思議そうにしながら、こたは頭を差し出してくれた。おおお…!と思いながら恐る恐る手を伸ばし、髪を触る。お、以外ともふもふだ。
赤い髪。光の加減で少し薄い朱色にも見える。あー、やっぱり俺。
「こたの髪、好きだなぁ」
「………!」
「ん?どした?」
もふもふを堪能していると、俺の一言に反応したこたが肩を揺らした。屈んだ姿勢から俺に向き直り、話始める。
『髪の色』
「ん?髪の色がどうしたの?」
『気持ち悪く、ないか?』
「なんで?こたの髪、綺麗だよ。それに俺、赤好きだし。触り心地も俺好みだよ。誰がそんなこと言ったか知らないけど、こたは綺麗で格好いいよ。俺、こたのこと好きだよ」
「……!」
素直にありのままを告げたら、主従関係を結ばれました。
なぜじゃぁっ!!

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あきゅろす。
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