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審神者日記 完結
まずは、自己紹介だよね
「あー、迷子の人の子です。たまたまそばを通りがかったらこんのすけに遭遇し、かくしかで事情は聞きました。俺のことは気楽にまよいちゃんとでも呼んでくれ」
突然現れた少女に付喪神達は戸惑いを隠せなかった。審神者でも、役人でもない、ただの一般人。名前だって「迷ったからまよいちゃんで」なんていい加減さで決め、自分達の前にいる。
「傷の手当てするだけ、他には何もしない。約束する。天照大御神に誓って」
両手を頭の高さに上げて、女はそう言った。末席とは言え神の前で上位の神の名を出して誓ったのだ、破ればこの女の命はない。
「……その言葉に偽りはないな?」
「さっき誓ったろ?後は信じろとしか言えない」
あっさりとした対応だった。今まで審神者からの執着を受けてきた付喪神からしてみれば、それは新鮮な対応だった。
「良かろう、手入れを受けようではないか」
ただし、と三日月が念を押す。
「妙な真似をしたらどうなるか……わかっておるな?」
「しっかりわかってるよ。手入れを受けてくれるだけでもありがたい」
まよいはそう言って、花咲くように笑った。

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