*
「なんか食いたいもんあるか?」
「ん……お魚、と…お肉が好き」
「猫……だもんな。シーチキンとか食うのか…?」
「た、べる」
ハムハムと、ちょっとずつだけど美味しそうに食べるミケ。どうやら趣向、仕草は猫のようでも、人間としての知識もあるようだ。
スプーンを上手に使いこなしていた。
「……あ、やべっ。学校」
「ゃ……どこ行くの?」
「学校……って分かるか?」
「んと……んと……?」
(これはどうすりゃいいんだ…)
「とにかく…用事があるんだ。俺が来るまでここで待ってろ」
うるっ
「1人…?」
「まぁ…俺も仕事あるからな」
「捨てないでっ……」
「ちゃんと帰ってくるって」
腰にしがみついて離れないミケを宥め、食べ物を与えて聖は学校へと向かった。
(大丈夫か…?)
→
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!