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「何が?」

「何って…こいつを食堂には連れてけねぇだろ」

「あー…」


その通り。
混乱を招くのは目に見えてるし、下手したら変な輩や親衛隊に目を付けられるかもしれないのだから。


「でも…ずっと閉じ込めとく訳にもいかないしさ、いいんじゃない?」

「……よし、耳と尻尾だけ隠して連れて行こう」


「お腹まだぁ?」

「今行こうね。美味しいのいっぱいだから」

「ニャッvV」


ゴロゴロと嬉しそうに鳴くミケをまず着替えさせ、帽子をかぶせる。

そしてついに3人は食堂へと向かった。



* * *



『きゃぁあっ、聖様よっ』
『狐抄様もいるわ』
『…あのちっさいの、何?』


3人が食堂に入ると様々な歓声が上がった。ミケは不思議そうにしているが、聖たちは無視をして席につく。

どうやら大きな帽子のおかげでミケの顔までは見えないらしい。


「聖と狐さん、呼ばれてるよ?」

「いいんだ。何が食いたい?」
「何でも頼んでいいからね」

「はいっ!」


(っ…無邪気すぎるだろ)


笑顔をみて心の中で一言。
それを知らないミケはハンバーグを選んだ。


.

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あきゅろす。
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