3 焦りが出てきて余計に見つけられなくなる。嫌だ、会いてぇのに!!なぁ…どこにいるんだよ。せっかくここまで来て…何も出来ずに帰んのかよ…。 「っ……幸一!!」 「はいっ!!…………え?」 「え?」 え?え……?嘘だろ…幸一が…幸一が目の前に…。 「幸一!」 「ま…まこっちゃーんっ!!」 すぐに近寄って力の限り抱き締める。この感覚、この声、この匂い…2年前と全然変わってねぇ。やっと会えた。すげー…長かった。 「会いたかった…幸一…会いたかった…」 「嘘っ…ほんと、に…?ふぇっ…まこっちゃ…!!」 あったかい。柔らかい。可愛い。俺…こんなに弱かったか?幸一を目の前にして泣きそうになる。 聞こえてくる心臓の音と、幸一の泣き声につられそうになる。 「あぁあっ…まこっちゃ…まこっちゃんっ!」 「あぁ…好きだ。俺…ほんとにお前が好きだ…っ」 あのときよりももっと強く、言葉じゃ表せないくらいに。俺はこの小さな体をずっとずっと守っていきたい。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |