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「可愛いぜ…」
「ん…っ、やぁ、恥ずかし…っ」
「ククッ、今更だろ…ン」
体中にキスを落とす。
くすぐったそうに身をよじる姿が愛らしく、男は調子に乗って唇を下へズラしていった。
だが。
男の動きは、おへそのところで止まる。どうしたのだろうと体を起こすと、男はそのへそを凝視していた。
「ど、どうしたの…?」
「…お前…誰だ」
「えっ?な、なにいって…」
「違う、こんなへそじゃねぇ。あいつは、少しでべそだったのを気にしてたんだ…!」
「っ――!?」
そうだ、そうだった!
双子の兄弟の、見た目での唯一の見分け方。兄は綺麗なおへそ。弟は、ほんの少しだけ飛び出てしまった、でべそ。
いつもエッチをするたびに必死に隠そうとしていて、でも男はそんなへそが一番好きで。
なのに…なんだこの綺麗なおへそは。
「お、まえ…もしかして…っ」
「っ…あ、ちが、これは…っ」
「兄貴の方なのか!?おい!あいつは、あいつはどこにいった…!!」
「ひっ、し、知らないもん!僕はっ、僕だけだもん…っ」
「っ…嘘だろ…嘘だっていってくれ――!」
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