7
金曜日、今日が最後の学校だ。1日何も無かったように終わり、先生のとこに挨拶に行った。これが最後だからってアメとかお菓子とかいっぱい貰っちゃったよ。
それで全部が終わった。…そう思っていたんだ。
「幸一、忘れ物はない?」
「うん。大丈夫だよママ」
次の日になった。そう、日本出発の日だ。僕はもうほとんど残っていない荷物を手に持ち、タクシーのもとへ歩き出した。そして乗り込もうとした時だ。
「幸一!!」
「え、まこっちゃん…?」
向こうからまこっちゃんが走ってくるのが見えた。嘘…嘘だ嘘だ嘘だ!!だって僕とまこっちゃんは喧嘩してたわけで、避けられてたわけで、今日いなくなるって教えてないわけで。だから…なんでここにいるの…?
「はぁっ、バカやろう!!」
「…なん、で…?」
「何でじゃねぇだろ!!こっちのセリフだよ…」
そう言ってまこっちゃん、凄く悲しそうなかおした。何だよ…僕だって泣きたいのにっ。
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