3
「は、ぅ…待って、もうちょっと…んっ」
『んだよ早くしろよっ』
『なーもう飽きた。喰おうぜ』
「ひ…っ、あ、起て、起って…!」
『まぁ待て、アレを使おうではないか』
必死に起たせようと扱いていると、妖怪が檻の隙間から何かを転がしてきた。
ああこの檻、広いから相手の手が届かないのが唯一の救いだな…。
『それを飲め、人間』
「え…」
毒、なんじゃ…。
『毒ではない。人間が使う、人間が持っていた面白いクスリだ。さぁ飲め』
「っ…もしかして、媚薬…」
『飲め』
『飲ーめ!』
『飲め…っ』
あちこちから声がする。
中には早くしろと怒るものもいて、怖くなった俺はそれを拾い上げて少し飲んだ。
しばらくそのまままた扱いていたけど…、
――きゅうん
「っ、あ…」
『お…?』
「あ、あっ…あつ、いぃ…はぁっ、ああッ」
熱い。
そう思った瞬間体中を熱と快感が駆け巡り、俺はあられもない声を出しながら扱く手を早めた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!