オバケだっていいじゃない
*受けはオバケという微イミフファンタジー
初めまして!
実は俺……幽霊なんです。
いやいやちょ、ほんとだから!
引かないでそこっ!
今どきその冗談寒いとかいうなぁあっ!
ほら見て!足!
透けてるし浮いてるでしょっ。
………あ、見えてます?
俺のこと見えてる?
まぁいいか。
とにかく、俺は幽霊だ。
そう、死んだから。
バチッと感電死した高校生(17) はこの俺だ。地元の新聞に小さく載った…らしい。
そして今俺は、ふゆ…散歩中だ。どこをって?いやー知らん!
なんか気づいたら森の中にいてさ、どこか調べるために浮上してみれば一定の高さまでしかいけないという…。
あれ、俺幽霊だよね?
仕方ないからふゆ…散歩してここがどこだか調べてたとこだ。
どうやら俺、フェンスより先にいけないらしい。
何かの敷地かな…と思っていたら建物発見!
「デケー…学校みたいだ」
……あ、喋れたのかとかいうなよ!?いくら幽霊でも独り言はハズいんだっ!
にしても、どうやら学校みたいだ、じゃなく学校らしい。
職員室を見つけて壁をすり抜けて中へ。
ふふん、便利だろ。
なんか資料とか……え゙、
「まっ、まっま…○×男子校ー!?」
ギャアアアアマジでぇえ!?
……って驚くことでもないか。
まぁ俺の地元から結構離れた全寮制の男子校だけど、お坊ちゃま校ってのと実はホモが多いってことで有名な学校だ。
ふーん、なんで俺はそんなとこに…?あれ、いやちょっと待て、……さっき俺、あのフェンスの向こうにいけなかったんだよな?
この敷地の中だけかーと思ったわけだ。え、マジ?
「何でよりにもよって男子校ー!!」
お、俺の幽霊ライフがぁあ!
空飛んで飛行機と競争したり女湯覗いたりラップ現象起こして人脅かしたり…出来ないじゃん!特に2つ目!
な・ぜ・女・子・校・じゃ・ないんだ!
えー何、俺成仏するまでむさ苦しい男の中を浮遊してろって?
くそっ、恨むぜ神様!
こうなったら散々脅かして人来なくさせてなんとかしてここから出てやる…!
「……ま、とりあえず見学か」
ふわっふわっと浮きながら他の部屋も見て回る。一々廊下に出なくていいから楽だし、上へいくにも階段必要ないから便利。
あ、そうそう、俺物に触れないらしいんだよね。まー…残念っちゃ残念だ。
しかし金持ち校だな…職員室とか応接室が豪華すぎる。
教室も広いし綺麗だし、俺の通ってたとことは違いすぎるだろ…。
そういえば俺って写真には写るのかなー…、
──ガシッ
「……ん?」
「おいテメェ、授業中だ、ここで何して…」
「ぇ…え、え…っ、ギャアアアアーッ!!?」
「うわぁあ!?な、なんだっ」
「……あ、人か。ビックリしたー触れたから同じオバケ仲間なのかと…」
………え?
ええ゙ぇええ゙え゙え!!
いやいや余計おかしいでしょあれか霊感持ってんのか第一生徒発見なのになんだその確率っ!!
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