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「あら、お帰り」
「おお幸一!!見ない内に大きくなって…」
「やだもう、幸一が寝てるときにコッソリ見てるくせに」
「おいおい美幸。バラすなよ」
「あ、やだごめんなさいあなた」
「いいんだよ美幸」
何ともラブラブな親である。僕は時々見てて恥ずかしくなってしまう。とりあえず軽くあしらって部屋に行こうとしたら、パパに呼び止められた。
「あ、ちょっと待ちなさい、幸一。大事な話があるんだ」
「え…大事な話?」
…何だろう。なんか、怖い。
「パパな、実は…」
「まさか、リストラ…?」
「そうなんだ。すまない幸一」
嘘、でしょ?あんなに一生懸命働いていたのにリストラなんて…。
「あなたっ!!幸一が本気にしてるじゃない」
「え、あ、すまんすまん(笑」
「え…違うの?」
「パパはね、もっと大きな仕事を頼まれたのっ」
「へぇーおめでとう!!」
凄いやパパ。本当に尊敬しちゃうよ。…でも何でそれが大事な話?
そんな気持ちが顔に出てたのか、パパが更に嬉しそうにしてこう言った。
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