[携帯モード] [URL送信]

「えー何だそれ!臭いのはヤダけどそれで死ぬわけないだろぉ」

「……じゃ、十字架は」

「ぷぷっ、あれ笑える!おれたちのベッドにはキレイについてるのに、そう思ってるんだろ?人間ってバカだよなぁ!」



……そういや、棺桶によく十字架ついてるよな。今更ながらこんなガキに矛盾を指摘され、ちょっとムカついた。

つか、ニンニクも効かねぇなら何が弱点なんだ。他は…、



「白の杭に、銀の銃弾…だったか…?」

「っ…そそ、それが何だってい、いうんだよっ」

「……図星か。へぇ、それはマジってことか」

「し、知らねーもん!ヤダヤダ!おれはまだ死にたくないのっ」



昔からの言い伝えも、嘘ばかりじゃなかったっつーことだな。


いきなり殺さないでと暴れ出したガキを今一度押さえつけ、少し尖った耳に口を寄せて大人しくしろと囁く。

ピタリと止まる体に、ついでゴクリとなる喉の音。
ああ、あの噛み跡が目の前にきてんのか。



「飲みてぇか、俺の血…」

「ぅ…おれは食いしん坊じゃないもん!」



[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!