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「あの…」

「ああ、俺は一樹。前に一度会ったことあると思うんだけど…」

「僕は春樹です。えーっと…前、ノート落とした人…ですよね?」


お、覚えててくれたー!!
ヤバい、マジ嬉しい。

春樹か…可愛い名前だ。
しかもなんか名前似てる!運命だよなこれ。


「あんときは助かった」

「ううん。たまたま通りかかっただけだし…」


くっ…謙虚だ。
なんていい奴なんだ。
さすが春樹だ!

あーもー…、


「好きだー…」

「……え?」

「……………え゙?」


あれ?俺もしかして今口に出てた感じ?…だよな。
春樹が凄く困惑した顔してる。

でもそんな顔も可愛いな。
慌ててる姿とか最高!


「いきなりごめん。でも俺、春樹のこと好きだ」

「ぇ…え?だって僕は…」

「男だってのは分かってる。でも好きになっちゃったもんはしょうがないし…俺本気だし」

「だって、だって…じゃあいつも、僕を見てた、の?」

「ああ」


気づかれてた。
でもそれはそれで嬉しい。俺の存在をちゃんと分かっててくれたなんて…!

でも春樹はまだ混乱してる。
…いや、どっちかっていうと断る言葉を探してる、かな?


「ぁ…えっと、ごめんなさい。僕…やっぱり、その…」


ああ、やっぱり。
でも申し訳なさそうにいってくる顔はヤバい!おねだりされてるみてぇ…。

鼻血でそ。


「いいよ別に。すぐにはムリだろうと思ってたし、これから頑張るから」

「えぇっ…!?そんな、だって一樹君なら…その…他に女の人いっぱいいるんじゃ…」

「いねぇよ、俺は春樹しか見てない。…つーか呼び捨てで呼んでほしいな、俺は」

「え…かず、き?」


ぐっはー!!
も、ヤバいよ俺…。

名前呼ばれるだけでここまでクるとは思わなかった。このまま一緒にいるのは危険だ、俺の理性が保たん。


「じゃあ、明日から覚悟してくれよ」

「え、嘘……ええっ」


後ろで可愛い声が聞こえたけど、俺はそのままトイレに走った。







それからは俺、頑張ったぜ?
まずはお昼、あれからいつも毎日一緒に食べてる。

俺のことを知ってほしいから、春樹のこと知りたいからたくさん話して。




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