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「なぁ、千佳広はこの学園をどう思ってるんだ?」
新吾は今一番気になることをきいた。もし"最低だ"なんて言われたら…。
「あ?別に…何とも?誰を好きになろうが俺には関係ないしね」
よかった…嫌われてはいないようだ。が、
「でも俺は一生普通で行くけどな。俺が男を好きになることはない!」
「んなっ!?…でもここにいたら変わるかもしれないぞ?」
「ナイナイ!!俺女好きだもーん」
「ある!ぜってぇ男を好きになる」
「なんでそこまで男を好きにさせようとしてんだよ。おかしいぞ?」
「そうだよ新吾、いきなりどうしちゃったの?」
う…。
新吾は千佳広が自分を好きになる可能性を作りたくて男を勧めていた。
なんと言えばいいのだろう…。そう新吾が考えてると千佳広が目に入った。俺は千佳広の正直なとこにも惹かれたんだ。なら自分も…。
「なぁ千佳広、絶対に引くなよ?」
「お…おう!」
「好きだ。本気でお前に惚れた」
言った。言ったぞ俺は!!(壊れ中)
「え…何言ってんだよ新吾。冗談やめろって」
「冗談じゃねぇ」
「ッ…」
「新吾…」
俺が本気だってことをしった千佳広は黙り込んでしまった。やっぱり言うべきではなかったか…そう思っていたら千佳広から返事が来た。
「悪い…。俺やっぱ男を好きにはなれねぇ」
ああ、そうくるとは思っていたけどふられるのってこんなにも苦しいんだな。手に入れたいものが目の前にあるのに、俺のものにはならないんだ………。
「えっ、ちょっ、新吾!?泣くなよ(汗」
呆然としていると千佳広が"泣くな"と言ってきた。新吾はいつの間にか泣いていたのだ。目の前にいる人のことを思えば思うほど溢れてくる。
俺はこんなにも弱かったのか。皮肉にもそれを教えてくれたのは千佳広だった。新吾は千佳広を思いっきり抱きしめた。
「俺…諦めないから。千佳広を手に入れるまで他の奴ともやんねーし、もっと正直者になるから。だから、さ」
「で…でもなι」
「それ以上言うな!!その先聞いたらおれ……。今は俺の気持ち覚えていてくれるだけでいいからさ」
「…うん」
これから先…俺のものになるよう頑張るから、覚悟しとけよ?
-END-
〜おまけ〜
ーーー覚悟しとけよ??
──ゾクッ──
なんだ?今の寒気…?
俺…今すぐここやめた方がいいんじゃないのかι
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