3 「す、スポーツなんたらってやつのせいで元気は自由に遊べないのか!?だったらそんなのやめちゃえよっ!なっ、元気!」 「ですから、それを剥奪されると困るのは森口くんなんです。成績も悪く出席日数も危うい。ただの素行の悪い一般生徒になってしまうんですよ?」 「オ、レ」 たかが部活、…じゃ、ない。 オレにとっては、大切な部活だったはず。なのに。オレ、どうして休んでるんだっけ。 神風先輩が、眉を垂らしてオレを見上げてくる。 「バレーが好きで、努力してうまくなって、特待生にもなれたんじゃなかったんですか…?」 「…す、き」 「何だよバレーなんて球遊びの一つだろ!?そんなバレーしなきゃいけないならやろうぜっ、簡単だろあんなもん!俺もバレーやりたいっ」 ――…ズキ、 球遊び、だけど、そんな風にいってほしくない…。 どうして、芹。 オレ、バレーが好きなのに。バレーのこと、そんな風にいわないで。 「…、ちゃんと口にしていわないと、思いは人に伝わりませんよ?」 「っ…芹、いい」 「おう!俺は元気のいいたいこと分かるぜっ!だから無理して喋んなくていーぞっ」 「テメェは黙ってろ」 「吉川くんは特殊なんだと思います。みんな、あなたにもっと分かりやすく話せといいましたか?以前は、森口くんもそんなんじゃなかったはずですよ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |