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…が、蛍たちはそれどころではなかった。何せ、あの輝が自ら呼び止め、笑顔さえ見せたのだから。



(…嘘だろ…)

(あの輝が…!)

(心を許せる人に出会えたんだね…)



初対面ではまず有り得ない行動。なのに夕には自ら話しかけ、笑顔まで見せて。メールの返事をしたいといってきた時点で蛍は微かな希望を抱いていたが、まさかここまでとは。どこか似た者同士で惹かれる部分があったのだろうか。

とにかく、蛍たち3人は感動の気持ちでいっぱいになった。



――ガラッ


「常盤三和ただいま戻りましたーぁっ」


「あっ、あ、ありがとう、常盤くん」


「んん?ユー立って待ってたのか。律儀ですなぁ」


「え、あ、はは…」


「うし、じゃー三和も戻ってきたし、俺いってくるわ」


「はい、お願いしますね」



夕の机は蛍の正面、輝の横だ。なんともいえないVIP席に緊張しながらも席につき、夕は持ってきた分の処理にとりかかった。

ようやく落ち着いて出来ると思っていたが、別の意味で少し緊張しながらこなしていくのであった…。



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あきゅろす。
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